321の戯言

洋学ってなに? 津山洋学資料館に行ってみた。

こんにちは321です。

洋学という言葉を知っていますか?

おそらく初めて聞いた単語かも知れません。

しかし、洋学は現在の医療や化学の発展に大きく貢献した学問です。

そして以前、ブログで紹介した津山は洋学と非常に関わりの深い場所だったのです。

www.32inch.com

そもそも洋学とは?

めちゃくちゃ簡単に言ってしまえば、江戸時代に伝わった西洋(ヨーロッパ)の学問のことです。きっと皆さんも一度は聞いたことのある杉田玄白が出版した「解体新書」

これも洋学の1つです。

え??

「解体新書」は蘭学じゃないんですか?と疑問に思っているそこのアナタ。

蘭学でも間違いではないのですが、洋学の中に蘭学というジャンルがあるというか…

ややこしいので、整理します!

そもそも蘭学オランダ語を使用して研究する学問のことを指します。日本は江戸時代の初期〜中期に鎖国をしており、オランダとしか繋がりがなかったので、外からはオランダ語で書かれた学問しか入ってきませんでした。なので蘭学と呼ばれていたのです。

しかし、開国してからはオランダ語以外の言語(ドイツ語、フランス語とか)が日本に入ってくるようになり、次第にそれらの言語を使用した研究が始まり、西洋の学問を洋学と呼ぶようになったのです。

f:id:bz2010magic:20180907231340p:plain
役人A

なんか、最近オランダ以外の言語多くない?

f:id:bz2010magic:20180907231353p:plain
役人B

ああ。開国したからな〜(なぜか遠い目)

f:id:bz2010magic:20180907231340p:plain
役人A

もう蘭学だけじゃなくなったし、この際、西洋の学問は洋学って呼ばない?

f:id:bz2010magic:20180907231353p:plain
役人B

ああ。そだな〜(さらに遠い目)

こんな感じで決まったと思うんですよね。(エビデンスは一切ないです)

洋学の功績

日本は開国するまで外部と遮断されていたので、かなりの情弱だったわけです。

「解体新書」を作った理由もオランダの解剖書をみて、西洋の医療技術はハンパない!

これをもっと広めなくては!といった趣旨でオランダ語も分からないのに、翻訳を始めたそうです。(翻訳に約3年かかったそうです)

それまでの医療は東洋医療(漢方)が中心でしたが、人体の構造を正確に捉えていませんでした。なので、回復が遅かったり、治療が困難であるケースが多々ありました。

しかし、西洋の医療は人体の構造を正確に把握しているので、外科的なアプローチも可能で早く、正確な治療が可能だったのです。当時、不治の病と言われていた結核も洋学の研究が進んだ結果、治療ができるようになったそうです。

今の日本医療があるのは洋学があったからなんですね。

津山洋学資料館とは?

津山にある洋学を専門とする博物館。津山市を含む美作地方は、日本の近代化に貢献した優れた洋学者を多数輩出したことから、洋学の研究施設として1978年(昭和53年)3月19日に開館し、関係資料や史跡の調査研究を行っている。by wiki

f:id:bz2010magic:20180907234911j:plain

f:id:bz2010magic:20180908181432j:plain

宇田川玄随

・宇田川玄真

箕作阮甫

あたりが日本の近代化に貢献した洋学者です。(全員津山藩

館内はこの3人の業績やその時の時代背景を知ることができます。特に当時の出島の様子や医療の方法、人体をどのように考えていたのか?などは非常に興味深かったです。

あの、解体新書も見ることができます!!

書物や医療器具などの展示品は合計約9400点ほどあるそうです。

最古のトランプやカメラなどもありますので、洋学に興味なくても楽しめます!!

f:id:bz2010magic:20180908180751j:plain

f:id:bz2010magic:20180908180801j:plain

f:id:bz2010magic:20180908180818j:plain

※館内は撮影NGなので、パンフの写真を掲載しています。

 ずーっと鎖国していたので、ぶっちゃけ洋学って一般的にはあまり信用なかったと思うんですよね。人は未知に対して恐怖を感じるので、洋学が受け入れられるのも時間がかかったと思うし、きっとたくさんの誹謗や中傷を浴びたと思うんですよね。

f:id:bz2010magic:20180907231340p:plain

洋学とか聞いたことないし、怖くない? 信用できないわ!

的な感じで、非常識な存在だったと思うんです。しかし、周りに影響されることなく、変化を恐れず挑戦した結果が今の医療に繋がっている訳で。。。

常識に囚われず、新しい事に挑戦していく事ってめちゃくちゃ大事だなと思いました。

私の好きな言葉「常識はいつだって非常識から始まっている」 by321

を改めて強く感じました。

津山洋学資料館の周りは当時の町並みを再現しているので、歩いてみるだけでも楽しいかと思います。洋学を専門にした資料館は日本でも珍しいので、ぜひ足を運んでみてください。

ホーム | 津山洋学資料館